愛甲歴史ウォーク

2021年度ゆった〜り山行のOpening Eventとして選んだのは、里山が桜花でピンクに染まる旧相模国愛甲郡の愛甲・高森・小野付近に残る古代〜中世代の遺跡・旧跡を訪ね歩いて、地元に伝わる歴史ロマンに想いを馳せながら、3つのテ-マにフォーカスして歴史ウォ-キングする企画。

計画書

実施報告

桜咲く岩田山公園(厚木市小野)から大山を望む

テーマは以下の3つ。

 A:日本武尊東征における野火の災禍の現場として、古事記に記述されている相武国の焼遣、並びに弟橘姫の辞世の句「さねさし相武の小野に燃ゆる火の火中に立ちて問いし君はも」に地名がある玉川郷小野の里であったとする説について考察する。

B:薩摩島津氏開祖島津三郎忠久の生母丹後局が、北条政子による殺害指令を逃れて、愛甲庄の武将愛甲三郎季隆によって、小野の里に匿われて、命拾いをして、島津忠久誕生に繋がったとする伝承について考察する。

C:箱根明神ヶ岳登山の際に参拝する大雄山最乗寺を開山した了庵慧明禅師とその弟子で、大雄山の守護神として尊敬を集めている道了大薩埵の聖跡「高森道了尊」を訪ねて、伝承されている相模道了尊者の数々の奇跡エピソードを知る。

4/2朝、ぼうさいの丘公園に参加メンバ16名が集合し、全行程約11kmを行動時間約6.5時間、歩行数22000歩を要して、以下の道順で歩いて巡った。コース選定にあたっては、車の通行の多い道は避け、土道、川沿いの歩道、山道や登山道、地図にない道、地元の方しか通らない道なき道を選び、まさに春たけなわの里山の花々を愛で、大山をはじめとする雄大な自然の景色を満喫しながらのウォーキングになった。

《今回巡った歴史ウォーキングコース》

ホウダイヤマ古墳跡(テーマA:4世紀築造の全長65mの前方後円墳)⇒②宝積寺(テーマB;愛甲三郎菩提寺)⇒③愛甲三郎館跡(テーマB:北条軍によって焼き討ち焼失)⇒④高森道了尊(テーマC)⇒⑤高森神社⇒⑥緑ヶ岡公園(昼食)⇒⑦岩田山(標高127m)⇒⑧岩田山公園(桜)⇒⑨岡津古久子安神社⇒➉小町神社(テーマB)⇒⑪小野神社(テーマA、B)⇒⑫縁切り橋(テーマB)⇒(玉川河畔歩道)⇒ぼうさいの丘公園(ゴール)。

今回の歴史ウォーキングを催行するにあたり、ガイド資料「愛甲・高森・小野に伝わる古代〜中世の歴史ロマン」を参加メンバに事前に配布して、事前知識を得ていただくとともに、この資料を用いて、現地でガイドさせていただいた。ご興味ある方は、ダウンロードしてご一読してみてください。

なお、今回のウォーキングで、これまでの厚木近隣の里山歩きで見た記憶がない珍しい山野草2種類を見付けましたので、ご紹介します。
ハナイカダ:岩田山頂上付近の雑木林内の登山道。
フデリンドウ:小町山頂上付近の日当たりのよい草地。

ハナイカダ(咲き始め)
フデリンドウ

写真