三渓園

大分春めいてきた2月17日。梅の花が咲きそろってきたとの情報を得て、国指定名勝「三渓園」を10名のメンバで訪問。今回は、横浜駅東口2番乗り場から、横浜市営バス「本牧車庫行き」の路線バスに乗車し、車窓からの横浜市内観光を堪能しながら、バス停26カ所、約40分間を要して、三渓園入口バス停で下車した。

計画書

実施報告

初横浜三溪園の梅の花が見頃を迎えた2月中旬、メンバ10名で、3.5時間の園内散策

三溪園正門から入場し、大池の東岸の散策路を辿り、広大な庭園のあちこちに紅や白の花を咲かせて、かぐわしい香を漂わせている紅梅や白梅を愛で、外苑の奥に進んで、三渓園で有名な臥龍梅を訪ねた。かなりの古木で、最近は花付きが悪くなり、今冬の寒さで開花が遅れているとの情報であったが、大輪の白花を咲かせているのを見て一安心した。

外苑最奥に、飛騨白川郷荘川から、昭和35年に移築した江戸時代後期建築の合掌造「旧矢箆原家住宅」に立ち寄り、屋内に展示中の桃山時代から明治時代の雛飾りや、巨大な自在鉤が下がった囲炉裏や、往時のかまどや数々の台所用品、農機具等の品々を興味深く見学した。三渓園内には、京都や鎌倉から移築した17棟の歴史的建造物があり、そのうち、国指定重要文化財が、外苑に4棟、内苑に6棟あるが、現在建物内部を見学できるのはこの合掌造の建物のみとのことである。

3軒の茶屋が立ち並び、多数の水鳥で賑わう大池畔の日当たりのよいベンチに座って、三渓園の眺望を楽しみながら昼食を摂った後の午後一番の訪問地は、小高い丘の頂にある三渓園のランドマ-ク旧燈明寺三重塔。京都木津川の燈明寺(廃寺)にあった室町期1457年建築の塔を大正3年にこの地に移築したもので、関東地方に現存する最古の木造の塔だというが、しっかり手入れされており、築後560年の塔とは思えない立派な三重塔だった。この後、尾根を南に150mほど進んだ先にある松風閣展望台から、駿河湾の大展望を堪能しようと期待して向かったが、あいにくの霞空で、富士山も丹沢の山並みも確認できなかったのは残念だった。

丘を下り、京都西方寺にあった江戸時代中期建築の海岸門から内苑に入り、内苑内に点在する多くの重要文化財指定の歴史的建造物を訪ね歩き、最後に、三渓記念館に立ち寄り、53,000坪の日本庭園「三渓園」を創設した、生糸貿易で財を成した横浜の豪商かつ文化人「原三渓(本名:原富太郎)」の人となりを学んだ。

今回の三渓園観梅ウォ-キングで、身近な場所にこんな素晴らしい場所が隠れていたことを初めて知って感激したメンバが大勢いた。大概のメンバはこれまでに三渓園を何度か訪ねているが、内苑の奥深くまで、足を運んだメンバはいなかったようだ。

今回の三渓園観梅ウォ-キングの実施計画を作成するにあたり、計画及びCL担当メンバが事前下見に三渓園を訪れ、現地ボランティアガイドの案内で庭園内をくまなく歩き、外せない見所や穴場をしっかり調査・確認した上で、園内のウォ-キングル-トを設定し、当日現場でしっかりガイドしてくれたおかげで、これまで知らなかった三渓園の新たな発見をいくつも体験できたことに満足し、CLの努力に感謝の意を表したい。

帰り際、ラッキ-にも、カワセミが池の水面に果敢に飛び込み、何度も小魚を捕食するシ-ンを見物できた。3度トライして、3度とも嘴に小魚を加えて、水中から躍り出るカワセミの姿に拍手喝采。普段は警戒心が強いカワセミだが、三渓園のカワセミは、大勢の観客がいる前で、滅多にみられない見事なショ-を我々にプレゼントしてくれたようだ。 かくして、三渓園観梅ウォ-キングは、我々に多くの新たな発見と感動をもたらし、園内行動時間約3.5時間、歩行数1万歩の実績をもって、無事終了した。