高千穂峰・韓国岳・開聞岳

九州南部の百名山2座および天孫降臨の地 高千穂峰をミヤマキリシマ最適期に訪れる

韓国岳から観る高千穂峰と新燃岳

計画書

実施報告

 出発前から予報はずっと晴れマークで実際にも晴天が続いて、2泊3日の行程でお天気のことを全く気にしなくてよい山行はこれまでになかったように思われ、とても幸運であった。3つの頂でそれぞれに特徴のあるパノラマビューを存分に堪能することができ、本当に素晴らしい山行になった。

 1日目: “天孫降臨”の高千穂峰は、御鉢までと御鉢の縁をぐるりと回った後の山頂までが岩場とザレ場になっていて、特に下りは慎重に歩を進めなければならない。あちこちにミヤマキリシマが一面に広がっていて、事前情報では見ごろをむかえているとのことであったが、つぼみ、大きく咲いている花、ピークを越えた枯花、無残にも虫害に合っているものが混在していた。目の前には火山活動で入山規制されている新燃岳が噴煙を上げており、その先に明日登る韓国岳が雄姿を見せている。目を凝らすと山頂周辺がピンクに染まっており、楽しみである。

 2日目:  霧島連峰の最高峰の韓国(からくに)岳は、直径900mもある火口周辺のミヤマキリシマが特に奇麗だった。ここからだと新燃岳の火口および噴煙が直接見えて、高千穂岳のシルエットが一際素晴らしかった。霧島の峰々、大浪池、桜島や開聞岳が一望でき、果ては韓国(かんこく)まで見渡せそうなほど(実際には見えない)眺望が良いことからこの名がついたといわれている。この景色を見渡すことができただけでも、今回の山旅の元を取った気がした。

3日目:  薩摩半島の最南端に位置する開聞岳は、円錐形の美しい姿形から薩摩富士と呼ばれており、車を走らせて近づいていくほどに雄大さが伝わってきた。七合目辺りまでは淡々と登っていくが、そこから山頂までは岩場、ロープ、ハシゴが続き、一汗二汗かいてたどり着いた山頂は360°の大パノラマが広がっていて、疲れが一気に消え去るほどに感動を与えてくれた。
 

下山後はメンバの要望に応えて計画外の2つのお楽しみを堪能した。1つはJR最南端の“西大山駅”で「幸せの黄色いポストと単線のローカル線およびその先に広がるお花畑の向こうの開聞岳の雄姿が素晴らしい」とのことで、駅に着いたら超ラッキーなことに1時間に1本位しか運行していない電車が来て、メンバは走り回って写真に収めていた。もう1つは“指宿の砂風呂”で、初めてのメンバが多くいて貴重な体験をすることができた。


山行写真