湯ノ丸高原・湯ノ丸山
梅雨入り前日となった6/20(木)早朝、シニアメンバを中心とした12名のメンバが、14人乗ワゴン車に乗り、我国最大規模を誇るレンゲツツジ群生地「湯ノ丸高原」と標高2101mの湯ノ丸山山頂を目指した。
計画書
実施報告
厚木市を早朝に出発し、圏央道/関越道/上信越道を走って、小諸ICから、長野県東御市と群馬県嬬恋村の県境にある標高1732mの地蔵峠駐車場に、約5時間を要してようやく到着した。レンゲツツジの最盛期とあって、1300台が駐車可能という大駐車場は、すでにかなりのスペ-スが車で埋まっていた。
レンゲツツジ期限定運行の登山リフトを利用し、ツツジ平に。湯ノ丸高原のツツジ群生地は、湯ノ丸山山頂から東に伸びる尾根の標高1847mのツツジ平から、山腹の湯ノ丸牧場・旧鹿沢温泉にかけての北東斜面147haが国指定天然記念物「湯ノ丸高原レンゲツツジ群落」に指定され、6月中旬~下旬には、約60万株のレンゲツツジが一斉に開花するという。
満開のレンゲツツジ群生地内にスペ-スを見つけ、ツツジの花に囲まれ、青空の高みに聳える湯ノ丸山を見上げながら、お花見ランチを楽しんだ。群生地内を展望デッキ、あずま屋、登山道が十字に交わる鐘分岐へと登り着く。ここまでがツツジ散策路で、ここから先が本格的な登山道となり、頂上まで標高差約250m/ガイドブック歩行時間50分の好展望の登りになる。草地と低灌木の岩道をゆっくりと登ってゆくと、満開のサラサドウダンツツジ、わずかな花を残したズミ、蕾が膨らんでようやく開花し始めたハクサンシャクナゲ。足下の草地には、イワカガミ、ミツバオウレン、コケモモ、ツマトリソウ、マイズルソウ、ウマノアシガタ、ゴゼンタチバナ等の多くの高山に咲く花々の競演が見られた。足を止めて振り返ると、眼下にレンゲツツジの朱色の絨毯。盛んに噴煙を吹き上げ、山上に大きな雲の塊をなびかせている浅間山の雄姿が存在を主張していた。
12名のメンバのうち、11名が日本百名山を登り終えたベテランぞろいのパ-ティとはいえ、半数が80歳代のシニアメンバ。景色や花々の観察に頻繁に足が止まり、鐘分岐から頂上に到着するのに80分も要した。岩くずが重なった広大な湯ノ丸山南峰に立つと、間近に四阿山と根子岳、浅間山の左には、草津白根山が霞んで見えたが、北アルプスの姿は残念ながら、確認できなかった。そうしているうちに、黒い雲が空を覆い始め、雨が降り出す気配。片道10分の距離にある北峰ピストンをあきらめ、急いで下山にかかった。登ってきた登山道は、雨風や雷を避ける手立てがないことから、灌木が茂る烏帽子岳につながる尾根道を標高差250m下り、烏帽子・湯ノ丸岳コルからは、カラマツ林の水平歩道に入り、湯ノ丸キャンプ場を経て、車の待つ地蔵峠に戻った。
TTC主催山行として、27年前の1997年に、20名のメンバで、最初の湯ノ丸山行を催行した。今回の12名中6名のメンバが、当時の山行に参加していた。50歳代の血気盛んなメンバばかりで、リフトはもちろん利用せず、北峰をピストンし、烏帽子岳まで足を延ばしてのフルコ-スを、6時間余りで走破した記録が残っている。今回は、上記オプションコ-スを省略した楽々コ-スのはずであったが、花々や景色を愛でたり、脚が攣ったメンバのメンテをしたりと、各駅停車の鈍行列車のごとくの歩みで、5時間強を要した。美しい花々や雄大な景色を堪能しながらのシニアメンバばかりのゆった~り山行とはいえ、27年間の歳月を経ての体力の衰えを実感させられた山行でもあった。
◆湯ノ丸山登山道で出会った高山の樹木花と草花