米子大瀑布・松川渓谷
2023年10月23日(月)~24日(火)、1泊2日の行程で、長野県須坂市の根子岳(2207m)~四阿山(254m)~浦倉山(2091m)北側をU字形に囲む噴火口カルデラから流れ出る80m級の2条の滝を主役にした紅葉に染まる米子大瀑布を訪ね、翌日は紅葉の名所として知られる松川渓谷を9名のシニアメンバで訪ねる山旅を実施した。
米子大瀑布は、日本百名瀑・国の名勝に指定されている我国有数の名瀑であるが、交通の便の悪い山奥に位置することもあり、百名山四阿山や根子岳の登山ル-トとして利用する登山者もほとんどいない秘境である。
しかも、2019年9月の台風で、アクセス道路が土砂崩れ被害で不通になり、その後、復旧工事に3年半余を有し、2023年5月23日にようやく米子大瀑布への立ち入りが解除された。
今回参加のシニアメンバのほぼ全員が百名山完登のベテラン揃いではあるが、米子大瀑布は全員初見参であることから、紅葉期としては5シ-ズンぶり解禁となった今秋の紅葉期に訪問することにした。
計画書
実施報告

10月23日(月) 米子大瀑布ハイキング
厚木市から車で約4時間半を要し、上信越高速道須坂・長野東ICに計画通りの時刻に到着し、米子大瀑布駐車場に向かった。この日、50台収容の駐車場は、8:00AM時点で満車になり、林道入口で、駐車場が空くまで30分強待って、12時前に何とか駐車することができた。
紅葉シ-ズンの週末、マイカは全面通行止めになり、途中から送迎専用車に乗り換えての往復になるが、平日は3ナンバ車以下のマイカならば林道乗り入れが可能なため、我々は10人乗りワゴン車を利用して米子駐車場まで入山した。しかし、今年は10月中旬まで高温が続き、紅葉の見頃が1~2週間遅れていたところに、10/17頃から気温が急激に下がって、紅葉が一気に進んだ。平日にもかかわらず、地元の方を中心に、5シ-ズンぶり解禁の米子大瀑布の紅葉を目指して、大勢のハイカ-が押しかけ、駐車場が混雑したようだ。
米子川に沿いの紅葉に彩られた森なかの登山道を30分ほど登ると、落差89mの不動滝のビュ-ポイントに到着する。ここから10分ほど急登して、日本三大不動尊「米子不動尊奥の院」と根子岳山荘を経て、さらに6分ほど登ると、不動滝直下10mの至近位置に立つことができる。89m上の垂直の岩壁から落下する滝水を真下に近い位置から見上げるという滅多に経験できない景観にしばし見入った。
岩壁の裾を左に200mほどトラバ-スし、もう一つの大滝、落差83mの権現滝の展望スポットを経て、不動堂に戻る一周約30分の米子大瀑布滝見ツア-を終了した。
この後、米子川対岸の米子鉱山跡の広大な草原が広がる高台に登り、眼前に屏風のように立ち並ぶ紅葉に彩られた岩壁から2条の滝が流れ落ちる米子大瀑布のダイナミックナな景観を、昼食を摂りながら、存分に堪能した。本日の最高標高点1480mの東屋展望台に進み、四阿山山頂稜線を展望してから駐車場に戻る、約3時間の米子大瀑布紅葉ハイキングを終了した。
約1時間車を走らせ、松川渓谷の中腹(標高900m)に位置する、信州高山八湯の中で、最も歴史ある山田温泉の旅館に宿泊。源泉かけ流しの温泉に浸かり、信州プレミアム牛と信州サ-モンをメインディッシュにした豪華な会席料理の夕食を楽しみ、早々に眠りについた。
10月24日(火) 松川渓谷紅葉探訪
朝食後、最初に山田温泉対岸の「夢の道遊歩道」を1時間弱散策した。そのあと、車に乗り、車窓から松川渓谷紅葉ドライブを楽しんだ。落差180m・8段で流れ落ちる八滝に立ち寄ったのち、松川渓谷本流を流れ落ちる落差30mの雷滝に立ち寄って、水飛沫を浴びながら、滝裏に回っての裏見の滝見物。松川渓谷上流の標高1300mの七味温泉からは、紅葉真っ盛りの松川渓谷の紅葉を楽しんだ。
午後は、高山村中心部まで下り、子安そば「文の蔵」で、高山村産のそばの実を殻ごと粗挽きした二八そば頂いた。数ある信州そばの中で、他に類を見ない個性的なこだわりそばで、香り立つ歯ごたえのある色黒の太麺が特徴だ。いつも店前には、大行列ができ、地元の方でもなかなか食べられない、超人気店だという。我々10人は11:30AMの開店前にエントリ-し、約40分待って、ようやくお目当ての子安そばにありついた。
帰路に就く前、JAながの高山共撰所に立ち寄り、今朝収穫したばかりの長野県オリジナルりんご品種「シナノスイ-ト」を、また、小布施ハイウェイオアシス併設の道の駅売店や果物直売所で、シナノゴ-ルドや紅玉、シャインマスカット、小布施栗、リンゴジャムや小布施の栗菓子等のお土産を買い込み、7:00PM前に厚木市に帰着した。
2日間とも天候に恵まれ、信州の秘境の滝と温泉と紅葉の景色を存分に堪能できた山旅だった。