苗場山

お花の見ごろ期に、特異なまでに平坦な頂を持つ苗場山の高層湿原を存分に楽しむ

計画書

実施報告

「特異なまでに平坦な頂を持ち、どこから見てもひときわ目を惹く山頂湿原の広大さは想像を絶するものであり、周りに遮るものがない山頂に広がる星空はただただ絶句するばかりで、また、いくつかあるコースの中で和田小屋を起点とするコースのお花畑は特に素晴らしく、日帰りも可能だが山頂湿原が最も輝く朝夕の絶景を堪能するためには山頂の小屋泊がお薦め…」とのある方からのアドバイスを受け、花の最適期を優先して梅雨期の只中に計画した。


梅雨期の天気予報は変わりやすく、実施4日前頃まではどのお天気アプリも☂マークであったが、日が経つにつれ少しずつ好転してきて、最終的に実施を決断したのは実施日前日の未明であった。
かぐらゴンドラ山頂駅の登山口を過ぎて暫くすると、登山道は岩がゴロゴロで水が流れていて滑りやすく歩きにくい。ネットでは中ノ芝まで続くとの情報であったが、実際には上ノ芝辺りまで続き、体力を削っていく。

神楽ヶ峰をピークに一気の下りとなるが、鞍部に展開する“お花畑”には予想通り今を盛りの花々が咲き乱れていた。
厳しい登り返しの後に山頂の広大な湿原(700ha:東京ドーム約150個分相当らしい)に出たときには、見たこともないのに“ヨーロッパの原風景”の感じがして感嘆の声が上がった。

山小屋にチェックイン後早速、湿原を横断する“頂上台地”までのコースを散策した。そこには大小さまざまな池塘(約3,000個あるとのこと)とともに、満開のワタスゲおよびいろいろな花々が咲き乱れて果てしなく広がっている。2,000㍍を越える高原は赤とんぼが飛び交っているほどの涼しさで、下界では日本列島全体が35℃を越える酷暑に晒されていることを思うと、別世界の幸福感を覚えた。

1日目は全般的に曇り空で夕刻に雨がぱらついたが、丑三つ時の2時頃に起きだすと快晴の空に満天の星が輝いていた。テラスには先客が何名かいて、七夕eveの星空を仰ぎながら「織姫と彦星が年に一度の逢瀬を楽しんでいるのでしようね…❤」などと会話しながら、ちょっぴりロマンティックな気分に浸った。
2日目は晴れで4時頃に起きてご来光を拝みに行ったが、山の端は雲に覆われていて残念ながらお日様が見えたのは少し時間が経ってからであった。下山前に“苗場山神社”方面を散策すると更に奥深く湿原が広がっていて、キラキラと輝く池塘を深く心に焼き付けた。

往路と同じコースを辿る下山路はより滑りやすく慎重に歩を進め山旅を終えた。
所期の目的を達成して大満足の2日間であったが、次回機会があれば秋に訪れたい。山々は紅葉に染まり、山頂湿原は草もみじに覆われるそうである。

実施記録

ルート

合計距離: 18897 m
最高点の標高: 2148 m
最低点の標高: 1227 m
累積標高(上り): 1484 m
累積標高(下り): -1487 m
総所要時間: 04:13:06

花の写真